力(1)
物理では「力」を物体を変形させたり物体の速度を変えたりするはたらきといった意味合いで用いられます。
力は速度や加速度同様、向きと大きさを併せ持つベクトル量です。以下で、力がどのように働くかをボールをバットで打ち返す様子で考えてみます。
力がはたらく点(この場合、バットとボールが接触している点)を作用点といい、作用点から力の向きに力がはたらく大きさに比例して矢印を描きます。作用点を通り力の向きに引いた直線を作用線といいます。
力のはたらきは、向き・大きさ・作用点の3つの要素で決まるので、これらを力の三要素と呼んでいます。この力の三要素で測定された力の単位はN(ニュートン)を用います。

力には、いろいろな種類があります。まずは重力です。重力は地球が物体を地球の中心へ引っ張る力のことで、重力の大きさを重さと呼んでいます。重力はベクトル量であるのに対し、重さはスカラー量です。重力は物体の運動状況やその場所に関わらず常に鉛直下向きに働き、重力の大きさは物体の中心から重力の大きさだけ鉛直下向きに矢印を描くことで表します。重力の大きさは質量に重力加速度をかけたもので、重力加速度は約9.8m/s2なので、1kgの物体にかかる重力は約9.8Nとなります。

重力の大きさ
\(m\)を質量[kg]、\(g\)を重力加速度(9.8m/s2)とすると、物体に働く重力(\(W\)[N])は以下のようになります。
\[\large{W=mg}\]