運動エネルギー(3)
問1.水平とのなす角が30°であるなめらかな斜面に質量1.0kgの物体に、斜面と平行上向きに初速度1.5m/sを与えて、その後斜面と平行上向きに20Nの力を与え続けて、当初の位置から5.0mの位置まで動かした。重力加速度\(g\)を9.8m/s\(^2\)として、以下の問いに答えよ。
(1)物体が5.0mの位置まで到達するまでに力\(F\)が物体にした仕事\(W_1\)を求めよ。(2)この間に、重力\(g\)が物体にした仕事\(W_2\)を求めよ。
(3)この間に、垂直抗力\(N\)が物体にした仕事\(W_3\)を求めよ。
(4)物体が5.0mの位置に到達したときの速さを求めよ。

(1)まずは物体にはたらく力等を図示すると、以下のようになります。

力は、斜面と平行に与えられており、力と平行に5.0m移動しているわけだから、\(W=Fx\)より、
\[\large{W_1=10\times 5.0 =50[\text{J}]}\]
(2)重力は下向きにはたらいており、その鉛直下向きとのなす角が120°の方向に5.0m移動させているわけです。重力と移動方向のみを抜き出して拡大すると以下のようになります。

したがって、\(W=Fx\cos\theta\)、\(F=mg\)より、
\[\large{W_2=1.0\times9.8\times5.0\times\left(-\frac{1}{2}\right)=-20[\text{J}]}\]
(3)垂直抗力と移動距離がなす角は90°。また、垂直抗力がいくらかは計算しなくても\(\cos90°=0\)であるから、\(W=Fx\cos90°,F=N\)より、
\[\large{W_3=N\times 5.0\times 0 = 0[\text{J}]}\]
(4)物体がされた仕事の総量は、斜面と平行な力\(F\)、重力\(mg\)、垂直抗力\(N\)の和です。それと5.0m移動するまでの運動エネルギーの変化は等しいから、\(\dfrac{1}{2}mv^2-\dfrac{1}{2}mv_0^2=W\)より
\[\large{\frac{1}{2}\times1.0v^2-\frac{1}{2}\times1.0\times1.5^2=50+(-20)+0}\]
これを計算します。
\[\large{\begin{align}
\frac{1}{2}v^2 &= 30+1.1 \\
v^2 &=62 \\
v &= \sqrt{62}\end{align}}\]
だいたい8m/sくらいになっているということになります。
